あかりまち日誌

管理人まそらかなたの創作絵展示サイト、『あかりまち』の日記コンテンツです

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サン・イチ・イチ その3  

<前回のあらすじ>
地震後ひとまず飛尽さんのお宅に身を寄せた私とピロさんでしたが、
今後の状況も見据え、そのままタクシーで神奈川まで向かうことを決意。



タクシーに乗り込む時、飛尽さんが+1本買ったお水と、多めのおにぎりを渡してくれました。
あと、コンビニで買ったレジャーシートも…。
『もしかしてどこかで野宿することになったら使えるかもしれません!

ウッあまり考えたくはないけれどそうも言っていられない非常事態…

ちょうどナムからも『今から仕事を早抜けして保育園にお迎えに行きます』というメールが届きました。
うん、これで私が家に向かえば、きちんとみんなで家で会えるね!
と前向きにとらえ、タクシーが発車。時刻は17時になる頃でした。

タクシーの中から見た光景はやはり奇妙で。
外に出て家の方を見たまま立っている人の数はだいぶ減っていたので
余震はだいぶおさまったのかなと思いましたが、
さっきより格段に増えたのが『歩く人』の数。

それは、普段買い物に行くような人の足取りではありません。
どう考えてもいかにも仕事びと、と言った服装の人が、黙々と歩いています。
あるいはOL風の人たちが集団で。
ぷらぷらと、という感じではありません。みんな、真っ直ぐ前を見て、淡々と早歩きをしています。
『あぁ、しばらく電車は動きそうにないんだな、みんな歩くことに決めたんだな』
ということが見て取れました。

さっきまでは空いていた道路もだいぶ混んできました。
帰宅ラッシュがはじまったのでしょうか?
30分悩んでしまった時間が悔やまれるものの、今更それを嘆いても仕方がありません。

時折車体が揺れるので『これは余震ですか?』とびくびく。
その度に運転手さんに『イエ、これは車体の揺れですね…』と呆れられつつ
渋滞の道をゆっくりと走るタクシー。

そんなとき、ふと運転手さんから投げかけられた質問。
『さっきのお友達はどういったお知り合いなんですか?』

???

質問の意図が分からず、困惑する私。
高校の友達です、とか、ママ友です、とかそういう答えを期待してるのかな?
確かに、ママ友にしちゃ住んでる場所遠すぎるもんね。
なんてこたえて良いか分からず、
『ごく最近の知り合いなんです(学生時代からの友人ではないということ)』
とだけ答えると、なんか曖昧な返事が…アレ、正解じゃなかった?

でもよく考えたら意味分からんわね!
住んでる場所は遠いし、お互い敬語だし(笑)
呼んでる名前も不思議だし本名曖昧だしで、この変な空気を抱えながら長い帰路を行くのもなと思い
ネットでの知り合いであること、展示なんかを一緒にやっていることなどを話すと
だんだんと車内の空気がほころんでいくのを感じました。

そこからはいろんな話を。
まだ別の仕事をしていたとき(※おそらくホスト/笑)多忙と心労で胃に3つも穴が開き血を吐いたとか。
今のタクシー会社はノルマを達成できないと定額の月給ではなく、時給換算になってしまうとか。
10年タクシー運転手務めれば個人タクシーで営業できるので、それを目指してるとか。

趣味の釣りやサーフィンの話、結婚し損ねたお相手との別れの話まで…!
なんだか不思議な空間でした。

しっかし…たぐいまれに見る異常な渋滞でしたね!!!!
渋滞とかいうんじゃないよね、もはや。ほぼ停車だよ停車。
私、さんまさんがよく話していたジミー大西の逸話を思い出しましたもん。

それはジミーちゃんがさんまの付き人をしてたときのこと。

ジミーちゃんが運転する車に乗っていたさんまさんがめっちゃすごい渋滞にはまったことがあって
もう、車がうんともすんとも動かなくなったんですって。
『これはえらいことですよー!めっちゃすごい渋滞ですよー!!』ってテンパってるジミーちゃんを横目に
隣の車線を見ると、嘘みたいに車がスイスイ動いている。
なにかと思ったら、なんとジミーちゃんは路駐の車の後ろに並んでいた…という。

そりゃ動くわけないやろ!というこれは笑い話なのですが、
もうほんと『エッこの列、実は路駐の車の後ろに停まってるんじゃないの?』と思うほどに進まない。

一番印象的だったのは、『世田谷通り』と呼ばれる通りを走っているときですね。
二子玉の、多摩川を渡る橋手前ももちろん混んでて全然進みませんでしたが、ある意味それは想定内だったので。
あの世田谷通りの進まなさはなんだったんだろうな…
ほんのちょっとしか進んでないのに、二時間以上はそこで経過してたと思います。

しかも実はちょっと事故ったし…

タクシーがちょっと追い越しをしようとした瞬間、後ろから来たバイクに軽く接触したのです。
私は免許とってない人なので、どっちが悪いとか実は分からないのですが…でもきっとタクシーも悪いよな…
バイクはあまり外傷なさそうでしたが、車の方はミラーがひん曲がってしまい、
どうするんだろう?警察??えーどうしよう!と思っていると…
なんとバイクがめっちゃタクシーをにらみつけて…にらみつけて…にらみつけた挙げ句…

去ってしまった。

えっどどどうどうするのなんかごめんなさい!みたいな気まずい沈黙。
運転手さんはあからさまに不機嫌になり舌打ち。
いやもうほんと、いたたまれなかったですごめんなさいごめんなさい。

さて、そんな間にも友達からはどんどんメールが入ってきます。
一人の友人は、会社が早めに終業したので地下鉄四駅分歩いて帰り、既に辿りついたところ、
もう一人の友人は、恵比寿から埼玉へ徒歩帰宅を決意したところ。
さらにもう一人は、会社でとりあえず待機中とのことでした。
(※結局彼女も赤坂から神奈川まで歩いて帰ったようです…あっ途中からは電車が動いたのかな?)
あとで聞いたところによると、会社に泊まっていった同期も結構居たようです。
都心の混乱ぶりをメールを介して目の当たりにしている感じでした。

ナムからのメールは、ひたすら暗い!
どうやら家の辺りは停電しているらしく、しかも水もでなくて相当困っている様子。
真っ暗の中アキさんをなだめるのに必死だったようです。
しかも、携帯の電池がほとんどなかったようで、携帯でネットもできず状況が分からないみたい。
しまいには『早く帰ってきて。マンション前まで来たらメールください』という内容を最後に
メールも来なくなりました。

こちらは、車の中で空調も快適だし、辺りは明るいしお店も普通にやってるしで
ナムの暗さは妙に滑稽に感じるというか、現実味がなかったというのが正直なところでした。
私が停電の不安さを実感するのは、もう少し後のこと。


すこしずつすこしずつ濃くなる闇。
気がつけば時計は21時。既にタクシーに4時間も乗っていることになります。

目につくのは、電話ボックスの前にできている行列。
(ここ最近は激減した電話ボックスですが、その電話ボックスがその日ばかりは大盛況でした)
みんな、携帯の回線の悪さに愛想を尽かしたのでしょうか。
それでも一人一人、使っている時間がとても長いのは、
電話ボックスでさえなかなか電話が繋がらないのでしょうね。

そしてもっと気になるのは、徒歩軍団の中にスーツのひとだけではなく、制服姿が混じっていることです。

高校生なのでしょうか。
友達と数人で連れ立って歩いている子が多かったですが
それにしてもこんな時間まで親と連絡が取れず、帰り着くことも出来ず、
親も子どももなんて心細いだろう、どれほど心配なことだろうとそれぞれの気持ちを思うだにやり切れません。

何度も『相乗りしますか』と声をかけようかとためらいましたが、できませんでした。
(あまりにもたくさん目にしてしまって…誰かにだけ声をかけるというのはとても難しいことでした。)
自分にできるはずの行為を見て見ぬ振りでやりすごしてしまったということは人の親として最低だったと
今でも後悔しています。

ようやく辿りついた橋のふもとは二子玉川の駅前。
ものすごい人であふれかえっていました。
二子玉川駅前の見慣れた交差点が、まるで渋谷のスクランブル交差点のような人だかりです。
駅前の食べ物屋さんは大盛況。
電車が止まってしまったのでみんなもう腹をくくって花金飲みといったところだったのでしょうか?

そしてさらに印象的だったのは、橋を渡っていく人々。
歩道からもあふれてしまい、車道にまではみ出して、もう人類大移動のようでした。
みんな、東京から歩いてきた人たちなのでしょうか。
家を目指して歩いているのでしょうか。

川を渡ったら、道は驚くほど空いていました。
さて、家まであともう一息です!


さぁ物語はようやく最終章へ!
最後は暗闇の我が家編です。

長過ぎるよ。
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