あかりまち日誌

管理人まそらかなたの創作絵展示サイト、『あかりまち』の日記コンテンツです

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家族という、傷付きながら成長する生き物のお話。  

血のつながりを、その他の人間関係より上等なものとして位置づけるのは、世界万人に共通する愚かな錯覚だ
―優木カズヒロ『私と彼女と家族ごっこ』



久々に、一気に読破してしまいました。魔力のある本でした。
『私と彼女と家族ごっこ』。メディアワークス文庫です。

爽やかで愛らしい表紙とは裏腹に、内容は
『生徒(※女子小学生)と駆け落ちした小学校教師が主人公』という、
ちょっとギョっとしちゃう設定!

そんな生徒と先生が、何の因果か奇妙な縁か
転がり込むようにして住み始めたのは、変人ばかりが集うおんぼろアパート。
そこで、二人の入居を契機に、住人たちに不思議な変化が現れて……。

ヒロインの環姫(たまき)も浮世離れしすぎてるし、
主人公も状況から考えるとダメすぎるし、
冷静に考えると『いやそれは……』な出来事もたくさんあるんだけど、
なぜか読んでいる最中はその違和感を一切感じさせない、軽妙な語り口。

なんだろう?リズムに惹き込まれてしまうのかな。
モリミー的なテンポの良さで、正常な感覚から少しずつずらされていってる気がする……

おかげで読んでいる間はまるで狐にでもつままれているような不思議な感覚…
なんていうんでしょう、強いていえば、
現実と虚構の間をキャッチボールしているうちに
いつの間にかどっちでもない場所に落ちてしまったボールの気分かな…!

でも、家族ネタは普遍というか、白状しますと大好物でしたので、たいそう楽しかったです。
普遍のテーマですよね。家族になりたい家族になれない他人の距離感がもどかしく愛しい。
定國が好きだ〜

物語に出てくる登場人物たちは、本当の家族がありながらも、
住人同士でお互いを家族と認識し始めます。『家族ごっこ』のスタートです。
そもそも家族とは何なのか?元々は他人である彼らは、家族になれるのか?

……私は、血のつながりなんかなくても、家族になれるって信じてますけどね。
そもそも、夫婦なんてただの他人ですからね。全ては他人同士という2人から、はじめるんですから!
なので、日記冒頭の一文が大好きです。私にとっての真理です。

それにしても……
表紙を見るにつけて、編集さんの意図としてはせつなさを推したかったのかな…なんて、邪推してみたり!!
いや〜でも、この設定でせつなさを推そうと言うのは勇気あるね〜〜!(笑)
作家さんの筆力を信じてるからこそ、出来るんでしょうな!まんまと丸め込まれてしまいました!

でも、確かに、せつなさや痛さは詰まってるんだけど、
もっとアバンギャルド(?)な感じの表紙の絵でも
それはそれで案外よく似合いそうだよね!って個人的には思ってます!

不条理劇ならぬ不条理小説的なものとして楽しく読める、みたいな!
今の表紙も好きだけど、不条理系の表紙も見てみたかったな〜
表紙をすげ替えれば別の物語として読めそう、だなんて、
そんないろんな顔をもった変幻自在な小説、なかなか無いんじゃないですかね〜
新しい…

読んでいる間は、なにかに化かされているような気分だけど、
読後感は不思議と爽快です。
百聞は一見に如かず!
ぜひこの感覚は、読んで味わってみてください!!


私と彼女と家族ごっこ (メディアワークス文庫)私と彼女と家族ごっこ (メディアワークス文庫)
(2013/06/25)
優木カズヒロ

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